本の紹介-危機管理関連の本
『ポリティコ・ミリタリーのすすめ
- 日本の安全保障行政の現場から
慶応大学講義録』
都市出版、1994年
慶應義塾大学法学部政治学科の非常勤講師として、「安全保障」を勉強する学生たちにテキストとして推薦してきた「ポリティコ・ミリタリー」入門書。学者ではなく、治安と防衛の現場・政治と行政の接点で行政官として過ごした見地から、「内閣法」「警察法」「自衛隊法」など、実務的な法律について言及し、自身の体験事例をケース・スタディのデータとして問題提起。
単行本(絶版)
文庫本
『平時の指揮官・有事の指揮官
- あなたは部下に見られている』
1999年、文春文庫
1995年、クレスト社(絶版)
警察人生の最初に出会った2冊の本『海軍次室士官心得』と『部下から見た監督者論』(片岡誠著)を随所で引用しながら、現場指揮官としての経験を盛り込んだリーダーシップ論。上司に使われ、部下を使う立場にある中間管理職の平時の心構え、情報伝達の方法、そして有事の際の指揮のあり方など、「ビジネスマンの危機管理テキスト」としても、即実践・活用してほしい。
『危機管理宰相論』
文藝春秋、1995年(絶版)
6400余名の犠牲者を出し、約10兆円におよぶ国富を灰塵に帰した阪神大震災。世界をも震撼させた一連のオウム真理教事件。A・B・C・D危機を視野に入れ、「有事のリーダーシップ」を問うとともに、「憲法」「内閣法」「自衛隊法」「消防法」など、日本の法体系が抱える矛盾と問題点を洗い出す。
21世紀に向けて国家危機管理システムの確立を提言した論文集。
『公務員双書 - 危機管理』
ぎょうせい、1997年
現在、国家公務員の研修用教材としても使用。阪神大震災・ペルー大使公邸人質事件などを事例に、危機管理の要諦をわかりやすく解説。「クライシスマネジメント」と「リスクマネジメント」はどう違うのかに始まり、公務員以外の方にも「危機管理」の全容を理解する上で大変わかりやすい一冊。
『日本の警察 - 「安全神話」は終わったか』
PHP新書、1994年
日本の「安全神話」は崩壊してしまったのか。戦後半世紀の日本警察の歩みを、自らの体験と重ね合わせながら総括し、新しい世紀を展望する。
現実の警察行政に携わった各分野の実務家・専門家からの提言も盛り込み、巻末には國松孝次・元警察庁長官との対論も掲載。「警察行政学」入門書として、おおいに活用してほしい。
文庫本
人の上に立つ人の<実例>仕事の「危機管理」術(絶版)
『重大事件に学ぶ「危機管理」』
文春文庫、2004年
約35年におよぶ役人生活で培った、「危機管理」とはどういうことなのかというノウハウを、具体的な実例をあげながら紹介。阪神大震災や雪印乳業集団食中毒事件、9・11テロ、北朝鮮工作船事案などから、我々は何を学び、どう行動するべきなのか。読者の方が自ら実践しながら身につけていくための参考書として活用してほしい。
この本は『人の上に立つ人の<実例>仕事の「危機管理」術』(三笠書房、2001年、絶版)に大幅加筆し、再編集したものです。